男子校で「生理」の授業体験 できなくても“知る”ことはできる_宝島社の「もっと話そう!Hello Femtech」プロジェクト

このような機会は小学生からあってもいいのでは? 授業を受けた生徒が話す

宝島社は、10〜60代の各世代の女性誌11誌、男性誌2誌の計13誌合同で行っているフェムテック・フェムケア啓発プロジェクト「もっと話そう!Hello Femtech(ハローフェムテック)」の一環として、2022年11月21日(月)に、東京都千代田区にある正則学園高等学校で、「生理」をテーマにした特別授業を実施しました。

左=『SPRiNG』編集⾧丸山、右=竹元先生

スピーカーとなったのは、sowaka women’s health clinic院長・産婦人科医の竹元葉(たけもと・よう)先生と宝島社の女性ファッション誌『SPRiNG(スプリング)』編集長の丸山摩紗(まるやま・まさ)。同校の2年生157名に向けて、生理の仕組みやPMS(月経前症候群)などの解説のほか、生理用品の現物を配り実際に手に取ってもらう時間を設けました。授業の後半には、生徒に事前に実施した生理や避妊、性感染症にまつわるQ&Aシートの答え合わせを実施。

ナプキンに実際に触れる場面
事前に回答したQ&Aシートの答え合わせ

最後の質疑応答では、生徒から次の問いかけが。「“生理”という言葉を初めて聞いたのは小学校低学年の頃で、上級生から噂として流れてきた。それ以降、下ネタの雰囲気が抜けきらず、今に至っていたので今日はいい機会になった。このような機会は小、中学生の頃にはなかった。性教育は小学生の頃からやるべきことだと思うが、先生はどのような考えを持っていますか?」これに竹元先生は「素晴らしい意見」だと賛同しながら、「性教育は学校で教えるべきものであるが、本来は家庭でも教えなくてはいけないもの。義務教育内にある性教育の内容は不十分かつ遅れているから、これをどう解決していくか、家庭内でどう話していくかが今後の課題のひとつ」と答えました。

本授業を担当した教諭は「生理について理解していたつもりだったが、生理用品を実際に手に取ったのは初めての経験だった。男子校は男性教員も多く、知識が古いままでアップデートしなければと感じている。男子校としての到達点は“知るきっかけ”をもたらすこと。生徒たちには今日をきっかけに、間違った知識によって将来のパートナーを傷つけることのないジェントルマン(※1)になってほしい。今日がその出発地点となれば」と語っています。

※1 同校では、外見・内面ともに神田の街に溶け込むような紳士になってほしいという思いから以前より「リトルジェントルマン」の育成を掲げ、様々な講座を開設している。

~特別授業に参加した生徒の感想を一部紹介~

▼授業を受けてみて感じたこと、初めて知ったこと

「ここまで深掘りをする授業を今まで受けたことはなかった」
「ピルは避妊目的だけではないことに驚いた」
「生理がどうやって起こるかを知らず、それがわかっただけでもよかった」
「普段聞ける機会がなかったのでためになった」
「女の子が感じている痛みを体験することは難しいけれど、大変さは少し理解できた気がする。困っている女性に出会ったときは少しでも寄り添ってあげたい」
「生理中イライラするのは知っていたけど、生理前からイライラしているとは知らなかった」
「血が出ているのは知っていたけど、転んだときに出るような普通の血と違うのは驚いた」
「生理という言葉は知っていたけど、よくわかっていなかった。ここまで詳しく教えてもらったことはなかった」


▼これからどうしていきたいか

「少しでも話を聞いて寄り添う」
「関わりすぎず、関わる」
「女子は生理が今だとパートナーに伝えられていない。もっと頼っていいと思った」
「彼女ができたとき、気づいてあげられるようになりたい」
「自分には起こらないことだから、相手の気持ちを考えて行動したい」
「痛みがわからないなら、気持ちをわかってあげたい」

宝島社の「もっと話そう!Hello Femtech」は、フェムテックの認知度向上を通じて、長らくタブー視されてきた女性の健康問題に関わる具体的な話題を話す機会を増やすことで、男女に関係なくヒトが生きやすい社会を目指すための活動です。今後も様々なイベントや商品を企画し、同プロジェクトを進めてまいります。

(問)宝島社 tjad@takarajimasha.co.jp